absent
君がいない。
それだけで、俺は、どうすればいいかわからずにいる。
「総士を返せーーーっ!!!」
あの時は無我夢中。
何もわけがわからなくなるほどに。
それほど、自分にとって彼が大きな存在だったのだ、と今更ながらに思う。
そう、今更ながらに。
いつも、いつもそうだ。
自分は気付くのが遅すぎる。
なぜ、どうして。
もっと、もっと早く。
もっと早くに。
後悔なんて、してもしてもし足りない。
そんな、学習能力のない俺は・・・。
また、大切なものを失った。
おなじ、同じことの繰り返し。
ああ、それでもいつも笑ってくれているから。
君は・・・ああ、いつも、その無表情の下で、たくさんの感情をもてあましている。
それがわからずに君をおいて一人逃げ。
そして、繋がりあったと思えば、君を失う。
ああ、けっしてうしないたくなかったものばかりを、いつもいつもおれはこのてのひらからこぼしている。
そんな俺を早く叱ってよ。
そんな、俺を叱ってくれなければ、俺は、立ち上がることさえできないじゃないか。
ああ・・・。
きみが、いない。
それだけで、おれは、どうすればいいかわからずにいる。
2004.12.25.
2008.06.01.
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