No Title...

「あいつ、あんまり反応ないしさ、返事もなんか遅れるし。
なのにさ、どーでもいいことちゃんっと覚えててさ、ホントそんなこと出来るんだったらさ、そんなことしなくていいから普段ちゃんとコミュニケーションとれっつんだよ。
…全く。そんなこと、指摘される以前の問題だろ。人として生きるために必要だろそれ。
俺、そんな難しいこといってないだろ?
ああもうなにってあいつは呆れるくらいのお人よしなんだよ、あいつくらいだぜ、あんな齢であんなことする奴。

…え、なんだって?
まあな、それはあいつのいいところでもあるんだけどな。
ホントすげえってそれは素直にそう思うよ。
でもそれとこれとは話が別だ。

…わあってるよ。でもそれでもやっぱりなんかさ、納得いかねぇんだよ。
いい加減連絡よこせよな、ああもうどこにいるんだよ畜生!」


なんだかよくわからないけど、ジムに挑んだ後、一緒に食事に誘ってもらったからお付き合いしたらそんなことを怒涛のように言われた。
あまりの勢いに気おされて黙っていたら、「お前…なんかあいつに似てるな」ってため息混じりに言われた。
なんだかそれって複雑な気分だ。
ちょっと迷ったけれど、僕はそれを褒め言葉として受け取っておくことにした。
とりあえず、その人に会ったらこのことを伝えてあげようと思う。




2009.10.21.
2010.05.05.



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